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15年ぶりくらいでブログ始めました

子どもの心はどう育つのか 佐々木正美 ポプラ新書


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2019年刊

 

エリクソンのライフサイクル論を基に筆者の佐々木正美氏が年代別の人間関係において必要な事を論じている。

画像2枚目の帯が要約的でどんな事が書かれているかが明快である。

 

「人を信頼できなければ社会のルールを守ることは出来ない。社会のルールを守れなければ、自分から行動することも出来ない」

 

というフレーズを基に読み進めると人間は生まれてから死ぬまで他者との信頼関係が作れないと生きていけない、成長出来ないものだと改めて感じた。

自己肯定感も他者からの信頼や評価によって芽生えるものでこれは一生のつきものであるから。

ないと自分に自信が持てないから色々しんどくなる。人格形成にも影響する。

 

親として子供に乳児期はとにかく接し、幼児期はとにかくのびのびさせる。

これは後の学童期に子供自身が友達から何かを学び、何かを教えるための礎になる。

小1クライシスは乳幼児期に親に甘えきれなかった産物なのかも知れない。

コロナにより春先に子供達が休校を余儀なくされた際、他の子供たちと関わり信頼関係を築けなくなったのが個人的には一番の打撃だった。

学校で友達と関わる事は人生の基盤を形成すること。社会性を育むために学校は必要だと思った。

そしてこの先の思春期、壮年期、老年期と進む。

 

子供にライフサイクルに必要な手立てを施しサポートする事が親の務めであり子育てなんだと思った。

ストレスを感じにくい人生を送るために必要な事、腑に落ちなかった事の原因がこの本には書かれていると思うので全世代の方におすすめしたい。

ライフサイクル論についても学術書を噛み砕いた感じで入りやすい。